@「時代」で考えれば見えてくる、アレルギーと胃の関係 |
最近、新聞等の記事を読みますと、1970年代生まれの日本人の実に80%がアトピー、アレルギー因子を持っていると言う事です。丁度、高度成長のピークを迎えようとし同時に我々を取り巻く衛生環境が飛躍的に改善、逆に水、土、空気の化学汚染が進んだ(環境ホルモンが増大した)頃です。また、食生活も単に肉食が増え欧米化したと言うだけでなく、カップ麺、ポテトチップス、ファーストフードが登場した時代でもあります。さらに言えば(この件はあとでもとりあげますが)清涼飲料の自動販売機が一気に増えた時代でした。
それ以前にはあまり目立たなかった病気と言えますので、以上を鑑みて原因を整理する事ができます。
1)生活環境の変化・・・
化学的衛生処理と言う不自然な過保護さによる抵抗力、免疫力の低下「便利さ」の享受による日常運動量の低下、血行代謝不良「衛生、利便性の向上」の裏側=環境ホルモンの増大、通気性の悪い住環境でかえってダニ、ホコリが増えている。また、杉に代表される「花粉」なんて大昔からバンバン飛びまくっていたのになぜ現代の方が「花粉症」に苦しむ人が圧倒的に多いのか?よく頂くご質問です。要は花粉にひっついている汚染物質が問題なのです。1970年代以降道路事情も飛躍的に改善され、今やどんな山奥に行ってもトラックや乗用車が必ず走っています。大気の状態が30年以上前に戻れば花粉症は大激減する事とおもいます。
2)食生活の変化、胃腸の変化・・・・・・・・
インスタント食品、加工食品、ファーストフード、スナック菓子が増え、合成保存料、着色料、香料、質の悪い脂に侵され逆に質の良いカルシウム等ミネラルが不足。また1)と複合的に作用し現代人の腸内細菌は激減しています。本来人間の腸の中には善玉菌も悪玉菌も寄生虫も適度に棲みついている物なのです。今更いくらヨーグルトを食べても腸内細菌は絶対に増えません。(ご存知でしたか?2才までに腸内細菌の量は決まります)。加えて、これでは栄養バランスも崩れているので消化器官に本質的な体力が無く、上質のミネラルを採ってもきちんと吸収しない。もう少し言うなら塩分の採りすぎも見逃せなく、やたら水を飲む。そしてその「水」も代謝の崩れによってきちんと体内に吸収されず「水毒」が始まる=ドロドロになった血液は症状を悪化させ、サラサラにしようと水分を採ってもへたをすればさらなる悪化を招きます。
3)危機が迫る胃の水分代謝・・・・・
上記1)〜2)の途中までは熱心なお医者さん、漢方薬局の先生はよく力説しそこから治療に入ります。ここまでは皆さんもよくご承知でしょう。
さて、ウィルドラッグがさらに注目したのは2)の途中からここ3)の部分です。
道路の総延長距離に対しても、総人口に対する割合で比べても日本がダントツで世界一なもの、それが清涼飲料水の自動販売機の数なのです。前述した理由で日本人は喉が渇いています。これだけ身近に自販機があれば大して喉が渇いていなくても水分を採ります。ところが(これも前述したように)胃に体力が昔の人程無い為きちんと水分が吸収されず、飲んでも飲んでも渇きが癒えず胃液も薄まり、吸収力がまたまた悪化し胃の中にいつまでも水が停滞し易くなっています。その「水」は体温によって温められ、蒸気のように体表に上がって来、人によっては喉の繊毛にからんで咳や喘息を引き起こし、鼻腔にあらわれては鼻炎を引き起こし、体表にあらわれてはかゆみ、まぶたのピクピク、肩こり、メニエル、アトピー、アレルギー、尋常性乾癬の大きな原因となるのです。
(特に冷たい)水分をたくさん採る人が皆アトピーやアレルギーに罹るわけではありませんが、アトピー、アレルギー、尋常性乾癬でウィルドラッグをたずねて来られる方々は、ほぼ例外なく冷たい水を好んで採っています。
おしっこの回数が1日4回以下の方、9回以上の方、朝起きたときや夕方に顔や手足がむくむ事がある方・・・・水分摂取量が多かったり冷たいもの(生野菜含む)ばかり採っていませんか?それから、何となく好きなものばかり食べて嫌いな物を殆ど口にしなくなった方、胃が弱って麻痺しているのかも知れません、要注意です。
さて、ここまでご覧になって賢明な貴方なら気がつかれたしょう。
そうです、1)、2)、3)はそれぞれ「気」「血」「水」についてお話したものです。アトピー、アレルギーはこの3つが複雑に絡み合い、作用しあって起こり、また悪化するのです。何年も病院に通ったり、高い漢方薬局のお世話になっても改善が思わしくない場合は3つの内のどれかを無視した治療、選薬をしているからなのです。
もちろん、治療に時間はかかります。発症したのがつい最近ならば別ですが大抵の方は発症してから10年、20年と長く苦しまれ、場合によっては首を捻りたくような治療、投薬によって益々身体のバランスを崩されています。治療方針について納得いくまで先生と話し合い、納得すれば経過について一喜一憂せず「絶対治る」と信じて続けることです。でないとあっちの病院へ行き、こっちの漢方薬局に行き、気がつけば全然改善されずお金の無駄遣いをしただけ・・なんてことになるのは明らかです。
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Aどこに行っても治らなかった人、よけいに悪化した人の現状 |
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ウィルドラッグに来られるまで、随分遠回りされた方もすごくたくさんいらっしゃいます。当然どこにいっても良くならなかった方や、もっと言えば治療を続けていたにも関わらず年々ひどくなっている方ばかりです。 |
今までの治療をお伺いするとアトピー、体表部アレルギーの場合ほぼ100%「免疫抑制剤、ステロイド軟膏」使用中心の治療を受けられています。中にはそれに加え「ワセリンとの交互使用、抗ヒスタミン剤、抗アレルギー剤、場合によっては抗生物質の内服」を受けていた方もいらっしゃいます。アレルギー性鼻炎、花粉症の場合もやはり抗ヒスタミン剤、抗アレルギー剤の内服中心です。もちろん発症から初期の段階でこの種の治療によって治った方もいらっしゃいます。しかし、この方法に一時的な効果しか見られなかった場合でもやはり同じような治療方を繰り返すしかないようです。
「免疫抑制」こそあれ、どこにも「自己免疫の正常化による皮膚再生能力の強化」を目指したものは有りません。炎症を抑える為のステロイド剤を長く使用すればするほど皮膚は薄く、弱くなり、使用を止めた時それまで抑制されていた免疫がリバウンドで真っ赤な顔(身体)になった方も少なくありません。抗ヒスタミン、抗アレルギー剤に身体が慣れきって通常の服用量では効果がうすくなり、より強い薬、より短い服用間隔へと進み強い眠気と喉の渇きに悩まされる人も・・・・。
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B<よりスムースな改善に向けて>覚えておきたい日常の注意点 |
あなたがどこで、どんな治療、改善方を選択しようと、これだけは知っておいて損にはなりません。
(1)脂、塩分、添加物の多い加工食品、スナック菓子、ジャンクフードを避け、肉よりも魚、生サラダよりも温野菜、煮物中心の食生活を心掛ける。
(2)冷たい水、コーラ、缶コーヒー、ジュースを飲まない。(胃に熱をもっている場合等例外も有りますが、先ずそう心掛けて頂いて結構です)
(3)腸内細菌は増えないものの免疫を上げる為、腸に適度な刺激を与えて強化するには、やはり整腸剤は必要です。
(4)アトピー、体表部アレルギーの場合お風呂にもこだわりを!
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@)皮膚は甘やかし過ぎてはいけません。
同時に(普通では気にならないような雑菌がアレルゲンになる事も多いので)常に清潔にしておくことも大事です。是非毎日お風呂に入り弱酸性の石鹸、シャンプーと軟らかい木綿のタオル等できちんと且つやさしく身体を洗って下さい。
A)入浴剤無しの一番風呂は絶対避ける事!
あなたのお家のお風呂が温泉を引いているか、井戸水を汲んで沸かすのならば問題ないのです。が、今では殆どの家庭のお風呂では塩素で殺菌消毒された水道水を使っています。案外見落としがちなアレルゲンなんです。 どうしても一番風呂でないと気がすまない人や一人暮らしの方は必ず質の良いスキンケア入浴剤を使って下さい。 (もちろん一番風呂ではない場合にも・・・)
B)一喜一憂しないで、治ると強く信じて続ける。
1ヶ月やそこらで誰もが完治するのなら苦労する人はいません。今までのバランスの崩れも有り、「少し良くなったと思ったらまたぶりかえした」りするのは当然考えられますし、それまで使っていた免疫抑制剤をやめた場合いきなり顔が真っ赤になる場合もあります。しかし、それでくよくよしてしまうと免疫力はどんどん下がり、後ろ向きな気分になって「やっぱりダメなんだ」なんて考え出したら多分せっかく買った薬もきちん飲まなくなるでしょう。そうなったらまたあっちこっち病院や漢方薬局(人によっては通販の健康食品)を渡り歩いてお金を浪費する生活に戻ってしまいます。
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Cウィルドラッグの提案 |
「気」・・・免疫力、抵抗力を上げ、肌もやさしく強化
「血」・・・血流を改善し代謝能力を改善
「水」・・・水分代謝を消化器官から改善
その為には、まず、あなたの胃の声にじっくり耳を傾けましょう。1人1人に合った方法で選薬指導しますので、結構骨は折れます。
気、血、水の問題は言葉で言う程簡単にコントロールできる物ではないだけに色んな人が苦労しているのです。Aさんにうまく合った薬でBさんも良くなるとは限りません。だからこそ時代の波にさらされているあなた自身の「胃」をもう1度見つめなおす必要があるのです。 |
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